実家を地域のワークショップに

季節を感じる明るい室内

昭和47年に建てられたこの家に越してきたのは私が中学に入る年でした。

父がプランを作り親戚の大工さんがこつこつと時間をかけて建ててくれました。1階は台所と茶の間と座敷。2階には私と妹が二人で使うように収納も左右対称に作られた子供部屋ともう一部屋。まあそんなに長い間二人で同じ部屋にいられるわけもなく、結局一部屋ずつ占領しましたが親子四人には十分な家でした。その年の冬には新潟から母の両親を呼び寄せ短い間でしたが一緒に暮らしました。

10数年後私も妹も家を出た後、南側に和室と広縁、2階に父の作業部屋を増築しました。茶の間には掘りごたつ、座敷にはお茶用の炉も作り、子育てが終わった両親がそれぞれの趣味を楽しむ家になりました。母がとてもうれしそうにしていたのを覚えています。

広々とした家は7人の孫たちにとっても思い出深いばあちゃん家になりました。夏には川遊びの後のおやつと昼寝。冬には掘りごたつに潜り込み、お餅は火鉢で焼いて。年に一度の忘年会は子供たちのポケモン大会にトランプゲーム。それでも年々大人の話に参加したり一緒にお酒を飲む子が増え、成長を感じる時でした。

数年前両親が介護が必要な状態になり在宅介護の後施設入所となりました。母はこの家を潰さないで欲しいと強く希望し私も空き家にはしたくなかったので、この家でまた誰かに笑顔の時間を過ごしてもらえたらという思いでレンタルスペースにすることにしました。ぜひ地域のワークショップとして皆さんに集まっていただける場所にしたいと思っています。

昭和の時代を知る方には懐かしく、若い方やお子さんにとっては新鮮な体験になると思います。どうぞ懐かしいじいちゃんばあちゃんの家をのぞいてみてください。

前の記事

ミニテーブル

次の記事

初めてのお客様