水琴窟
以前父親が作った水琴窟が庭の隅にあると聞いたことがありましたが、思うように水の音が聞こえなかったようでそのまま土に埋もれてしまいました。
今回何とかそれを生かしたいと鶴寿の清水さんにお願いしました。
掘り出してどうなっているか見てもらうと、古い浸透枡の中に水面を作るために洗面器のような物を置いて枡の蓋に小さな穴を開けその上に直径5cmほどのプラスチックのパイプを立てて中に落ちる水の音を聞こえるようにと作ってあったようです。
そこでその蓋の穴を大きくして、庭に転がっていた瓶を伏せ周りを割れた植木鉢のかけらで覆って音が響くようにし、蹲から水がそちらに流れるようにしてくださいました。
もともと本格的な水琴窟として作られていたわけではないので特有の響きはありませんが、それでも濡れ縁の端に座って耳を澄ませば水滴の落ちる音を楽しめるようになりました。
静かな庭でただ風に揺れる葉と光る水面と微かな音を楽しむ贅沢な一時をどうぞ